歯科医
歯科医師過剰時代の到来
歯科医になるためには、大学の歯学部に入学し6年間の教育を受け、最終的には国家試験に合格しなければならない。一般的に歯科医師は社会的地位も高く、裕福な仕事の代表と見られがちである。しかし、近年そういった状況に大きな変化がおきつつある。現在、歯医者さんの診療所の数はコンビニエンスストアの2倍以上もある。当然、競争が激しくなり、経営的には楽ではないところも出てくる。一般的に診療所1軒あたりの1日の患者数は15人前後といわれているが、それを下回る診療所が出始めている。
歯科医師の数が増え始めたのは1970年からである。その頃は歯医者さんに行ったら2時間や3時間待たされるのは当たり前だった。そういう状況を解消するために、国は当時7校しかなかった歯科大・歯学部を大幅に増やしたのである。
現在、歯科大・歯学部は合計29校。歯科医師は約10万人で、なお増えつつある。このままでは、2025年には最大で1万8000人が過剰になるという(厚生労働省の試算)。
私立大学の歯学部に入学すると、1年間の授業料が約1000万円と聞いた。6年間で最低でも6000万円はかかる。はたしてペイするのか。歯科医師過剰時代を迎えて、歯科医の淘汰が始まろうとしている。
(←2001年2月24日 朝日新聞夕刊)
(コラム)矯正治療
矯正治療とは歯並びをなおす治療である。患者は月に1度通院し、平均2年ほどかかる。通常の歯科治療と違って、矯正には保険がきかない。そのため医師が自由に料金を決めることができる。通常は100万円前後のところが多い。はっきり言って、丼勘定みたいなものだから、探せばもっと安いところがあるかもしれない。(ただし、安いからいいというものではないかもしれない)。なお、医療法の制限があって、歯科医は料金の広告はできない。
(コラム)よい歯科医の選び方
歯医者さんほど技術差が大きいものはない。よい歯医者さんの選び方について、私が通っている奥田歯科医院院長(三国丘高校19回卒、阪大歯学部卒 中百舌鳥にて開業)は、その著書『歯をよみがえらせる』(2000年 ロングセラーズ発行)のなかで次のように述べている。
@基本的に、歯は削らない、抜かない、が歯を守ることにつながる。患者さんの歯を1本でも2本でも長持ちさせるという診療の本質に立った歯科医が望ましい。
A患者さんに多種多様な治療プランを提示できること。これができるかどうかが、歯科医の技量が問われるところである。
B教科書通りの治療方法ではなく、それぞれの患者さんにあった「応用問題」をラクにこなせること。
C患者さんの訴えを気軽に聞いてくれること。
D医療費は長期に及ぶほどかさむ。いかに短期間に治療期間を抑えるかが、患者さんにとっては重要。ダラダラといつまでも治療期間を延ばす歯科医はやめておくほうが無難。
Eできないものはできないと患者さんに明確に伝えられる歯科医が望ましい。
F保険での診療をイヤがる先生には気をつけること。
|