|
授業アンケート結果の公開
最近、
授業をやりながら、生徒がちっとも授業を楽しそうに聞いていないことが気になっていた。なぜだろう。以前はあんなに生き生きと身を乗り出すように聞いていたのに・・・・。
これはきっと、生徒の「質」が変わってきたせいだろうと思っていたが、そればかりではなさそうだ。私自身にも大いに責任があるのではないか。そう思って、
授業アンケートを元に考えてみた。
私自身の評価の変遷
データがないと話がしにくい。恥をさらすことになるが、ここでは私自身のアンケート結果を公開(後悔?)する。下の表は、
大阪府立岸和田高校における過去2年間の私の授業(「現代社会」)に対する満足度のデータである。
私自身の「現代社会」の授業に対する満足度( 単位 % )
|
|
満足 |
まあ満足 |
どちらでもない |
少し不満 |
不満 |
備
考 |
|
@平成18年 6月 |
60.6 % |
23.9 % |
12.8 % |
1.8 % |
0.9 % |
1年担任、1年生現社4クラス担当 回答数109 |
|
A平成18年11月
|
48.9 % |
33.0 % |
14.8 % |
0.0 % |
3.4 % |
1年担任、1年生現社4クラス担当 回答数88 |
|
B平成19年
5月 |
41.9 % |
30.2 % |
20.9 % |
7.0 % |
0.0 % |
2年担任、1年生現社2クラス担当 回答数43 |
|
C平成19年
11月 |
23.9 % |
32.4 % |
31 % |
9.9 % |
2.8 % |
2年担任、1年生現社2クラス担当 回答数71 |
満足度に関する評価点
(満足=2、まあ満足=1、どちらでもない=0、少し不満=−1、不満=−2、として計算)
|
|
私自身の評価点(1) |
学年平均の評価点(2) |
(1)−(2) |
|
@平成18年6月 |
1.4 |
0.6 |
+0.8 |
|
A平成18年11月
|
1.2 |
0.5 |
+0.7 |
|
B平成19年
5月 |
1.1 |
0.8 |
+0.3 |
|
C平成19年11月 |
0.6 |
0.4 |
+0.2 |
数値の読み方
この種のアンケートを読む場合、まずデータが本当に実態を反映しているかどうかを検証するところから始めねばならない。匿名ということで無責任に書いていないか。提出している生徒に何らかの偏りはないのか。ロングホームルームで短時間で書いたのか(そのときの雰囲気はどうだったのか)、家に持ち帰ってじっくり考えて書いたのか。
また、自分で好きな科目を選択した場合と、必修で全員強制的に受講しなければならない場合とでは、結果は当然違ってくるだろう。教科の特性の違いがデータにどのような影響を与えているのか。
さらには教科の違いを無視して平均を取ることに意味があるのか(りんごとみかんを足して2で割る?)。評価点の分散はどうなっているのか・・・など疑問は尽きない。しかし、ここではそうしたことは一応無視して考える。
一見すると、私の授業に対する満足度の割合および評価点は低落の一途のように思われる。しかし、この数値は@〜Cを連続したものとして見るべきではない。@とA、BとCをそれぞれセットにして別々に読む必要がある。
なぜなら、@とAは自分が所属する61期生の学年のデータあり、BとCは新4学区制になった62期生の、しかも所属する学年が異なるデータである。
コミュニケーションの大切さ
これを見て真っ先に感じるのは、@AとBCの間にある「大きなギャップ」である。同じように授業をしていながら大きな差が出る。なぜか?
考えられるのは、授業以外での生徒とのコミュニケーションの多寡である。授業は教師と生徒との信頼関係の上で成り立つ。授業で教える「知識」以上に、「生徒との信頼関係」が授業の評価に影響を与えるといっても過言ではない。そう考えると、@Aは、私が学年主任としてまた担任として、入学時から手塩にかけて見守ってきた生徒たちの集計である。遠足や文化祭などの行事をはじめ、授業以外で話をする機会も多く、一人ひとりの
おかれている家庭状況や悩み事まで知っている生徒も少なくない。
これに対して、BCは2年の学年主任・担任業務・指導教諭などの仕事に追われながら「第1学年」で行った授業の結果である。授業以外で生徒と顔を合わせることは(2〜3人の例外を除けば)ほとんどない。そうしたコミュニケーションの少なさがそのまま数値となって現れたと言える。
また、62期生は新4学区制の生徒であり、今までと同じような授業をやっていて、ついてこれない生徒が増えたこと
もこうした評価につながったのかも知れない。
一方、入学直後のアンケート@Bに比べて、11月のアンケートACの評価が低くなるのは、高校の授業が難しくなったことの反映と言えるかもしれない。
教育とは、本来、生徒に夢を持たせることであり、もっと知りたいと思わせることであり、人のためになることをしたいと願わずにはおれなくすることである。今の生徒に、そうした授業がどうすれば可能なのか。もう一度考え直してみたい
。
今回のアンケートから、授業以前に生徒とのパイプを太くしておくことがいかに大切であるかを痛感した。この結果をどう生かすか。
<< 続きを読む
「分かりやすい授業を求めて」へ戻る
トップメニューへ戻る
|