浪人のすすめ

2007年01月09日

 泉州には浪人することを極端に嫌う風土がある。確かに、浪人をすると現役合格者より1年間の時間と100万円の余分なお金がかかる。しかし、そのことを承知の上であえて書く。

 もし、現役の時に勉強面で少しでも不完全燃焼感が残っているとしたら、あるいは第一希望に不合格となり納得できない気持ちが少しでもあるとしたら、迷うことなく浪人することをすすめする。私も大学入試で1年浪人生活を送ったが、今では浪人をして本当に良かったと思っている。浪人をして1年間徹底的に鍛えれば、次のようないいことがある。

 第一に、自分に自信がつく。特に現役の時にとてもかなわないと思っていた成績優秀者と同じ大学に合格できたときには、そりゃ「ものすごーく」うれしい。そして、「やればできるんだ」という自信がつく。その自信はその後の人生の大きな財産となる。

 第二に、集中力が付く。現役時に失敗した最大の原因は集中力が欠けていたためという場合が多い。要するに、自分に対する厳しさが足りないのだ。それが、浪人をして初めて本気になる。社会のどこにも属していないという不安感が本気にさせるのだ。1年間で培った集中力・精神力は、その後の大きな力となる。

 第三に、ワンランク(時にはツーランク)上の大学に進むことによって、全く新しい人生が開かれる可能性がある。

 要するに、1年間浪人をして失うものはわずかである。それに対して、得るものは計り知れないほど大きい。特にクラブを一生懸命やってきた人は、入れる大学に目標を下げるのではなく、あくまで第一希望を貫き、だめならもう1年やるくらいの覚悟で臨むべきである。そうしないと難関大学など突破できるものではない。

 私の教え子の中には、阪大文学部を卒業したあと国公立の医学部(医学科)に入り直した人もいれば、5浪して国公立の歯学部に見事合格した強者もいる。入試で最後にものを言うのは「何が何でも行くんだ」という強い精神力である。

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