歴史は振り子

 2007年01月13日

 物事には3通りある。両極端とその中間の3つである。振り子をイメージしてもらえば分かりやすい。もちろん、中間にもいろんなケースがある。しかし、基本的には両極端とその折衷点の3通りである。

 歴史の動きも振り子の動きと似たところがある。市民革命以降、人々は自由を獲得し資本主義が発展した。しかし、人々が自由に経済活動をした結果、19世紀になって貧富の差が拡大し、深刻な社会問題となった。

 そこで、自由な経済活動を制限し、平等な社会の実現を目指して社会主義国家が樹立された。しかし、ソ連の現実は理想からほど遠く、結局100年もたたずして崩壊してしまった。
 極端に不平等な社会と、極端に平等な社会。19世紀から20世紀にかけて、人類はそのいずれもがうまくいかないことを経験的に知った。

 戦後、日本は徹底した平等政策をとった。1983年における所得税の最高税率は75%で、これに住民税18%を加えると最高税率は93%であった。

 しかし、これではあんまりだということで、その後最高税率の引き下げが図られた。平等政策から不平等政策への転換である。2001年に成立した小泉内閣は、金持ち優遇政策をより加速させ、不平等政策をさらに推進した。
 この結果、2007年からの所得税の最高税率は40%まで引き下げられ、住民税と合わせても最高税率は50%となった。

 平等を巡る課税の最適点はどこにあるのか。過ぎたるは猶及ばざるが如し。歴史は最適点を求めながら、また行き過ぎるのかもしれない。

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