|
歴史を動かすもの 2007年01月12日 お金は命の次に大切である。だから、いつの時代にもお金を巡って激しい争いが生じる。歴史とは、簡単に言えば社会全体の富の配分を巡る金持ちと貧乏人の対立によって動いている。 そういう意味で、マルクスの分析には鋭いものがある。 19世紀、多くの資本主義国では資本家が労働者を搾取し、金持ち優位の社会を築いた。しかし、やがて貧乏人からの反撃にあい、20世紀になって社会主義国家が作られた。貧しい労働者階級が金持ちの資本家階級に勝ったのだ。 第二次世界大戦後、資本主義国家も貧富の是正に乗り出さざるを得なかった。累進課税制度が取り入れられ、金持ちからたっぷり税金を取り、貧乏人に分け与える政策がとられた。日本でも、1983年までは所得税と住民税を合わせると所得の93%が税金でもって行かれるという社会だったのだ。 しかし、今度は金持ちからの反撃が始まった。所得税率の引き下げ運動である。2007年現在、所得税と住民税の最高税率は50%にまで引き下げられ、代わって貧乏人に過酷な消費税の引き上げがもくろまれている。 理屈は何とでもつく。しかし、なんだかんだ言ってもやはり歴史は金持ちと貧乏人の対立で動いているのだ。それゆえ、国民の支持する政党も、基本的には「金持ちのための政党」と「貧乏人のための政党」に分類される。 歴史をひもとけば、税金の取り方を間違えて国が滅んだ例はいっぱいある。フランス革命は国王が税金の取り方を間違えたから起きたのであり、アメリカがイギリスから独立したのも、イギリスの税金の徴収の仕方が問題だったから起きた。
社会はいつの時代も「少数の金持ち」と「多数の貧乏人」で構成される。「誰に」「どういうふうに」税金を課すべきか。正解はない。しかし、少なくとも今政治がどういう方向に向かって行われているか、くらいは理解しておきたい。 |