株式市場(プロ対アマ
)
2008年1月6日
「億の細道」で住友金属(5405)の株を4年前に400万円(一株40円)で買って、それが
7500万円に値上がりしたという人の話を書いた。

住友金属の株価推移( yahoo! ファイナンスより転載)
ところが、うまい話はそんなには続かない。2007年8月のサブプライムローン問題表面化で、一気に5000万円台に値下がりしてしまった。
仕入れ値が400万円だからまだ笑っていられるかも知れないが、それにしても2000万円の下落はこたえたのではないか。
この人は、その後どうしたのだろうか。、処分したのか。それとも、まだ抱えているのか? 興味深いところではある。
ところで、最近読んだ本の一つにプロの相場師が書いた本がある。それによると、株式市場の「推薦株」の本を書いている人
の多くは、じつは本を書いた印税でもうけているだけで、自らは相場をやっていないのだという。実際に相場だけで飯を食っていける人は、本など書かないのだそうだ。世の中にはそんなニセ相場師の書いた本を読んで株を買っている人が大勢いる。くわばら、くわばら、ということらしい。
もし何の情報もなければ、株は上がるか下がるか確率2分の1の世界である。2回連続勝ち続ける確率は4分の1。5連勝する確率は32分の1。10連勝する確率は約1000分の1。たとえ10連勝しても、今回のような暴落の憂き目にあえば、1回の負けでそれまでの勝ちを全部掃き出してしまうこともある。
株なんて、そんなに儲かるものではないのだ。
一般的には、株取引でもうけているのは1割、とんとんが2割、あとの7割は損をしているといわれる。そりゃそうだろう。株式市場の参加者は、ずぶの素人から専門家集団までさまざまな人がいる。野球で言えば、プロ野球のピッチャーが時速150キロで投げたボールを、野球部にも入っていない中学生が打つようなものである。
たいていのゲームでは、プロとアマは別の世界で生きる。しかし、こと株式市場においてはプロとアマが全く同じ土俵で勝負するのだ。プロからすればアマの投資家など「カモネギ」といってよい。たとえ誤発注であろうと、儲かると思えば一斉によってたかって丸裸にし、骨さえも食い尽くしてしまうのが株式市場である。
有名な誤発注の例がある。
2005年12月8日 午前9時27分、みずほ証券の担当者がジェイコム株
「 61万円 1株 売り」 を
「 1 円 61万株 売り」
と誤ってコンピュータに入力してしまった。61万円の株をわずか1円で売るというのである。瞬く間に買いが殺到したことはいうまでもない。担当者は1分25秒後間違いに気づいたが、そのときにはすでに取引が成立し、みずほ
は一瞬にして400億円を失った。
この誤発注にいち早く気づき買いを入れて、約20億円の利益を手にした個人投資家もいるという。
株式市場は怖い世界である。簡単に言えば、それは「甘い夢を抱く素人を株式市場に引きずり込み、プロの投資家が寄ってたかって合法的に彼らの金を巻き上げる組織である」と言っても過言ではない。それほどにプロとアマの間には
、情報力・分析力・経験など、すべての面でとんでもない差があるのだ。株式市場は、素人が参入してそんな簡単に儲かる世界ではないことを認識すべきである。
しかし、それでも株の魅力は大きい。定年になったら今までの知識をフル動員して
プロと対決してみたい。
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