コピーライター

                                    (2000年8月調べ)

 今や日本の総広告費は5兆7千億円(1999年)と、GDPの1%以上にのぼる。このうち、マスコミ4媒体(テレビ、新聞、雑誌、ラジオ)で、3兆7千億円を占める。現代において広告は、企業にとって重要な経営戦略の一つであり、これを引き受ける広告代理店の重要性も、ますます高まりつつある。

1、コピーライターとは?
 "copy" とは、広告文のことである。したがって、"copy-writer" とは広告の文章を作成する人のことである。
 われわれが日頃、何気なく見ているテレビや新聞の広告にも、実はそこにコピーライターの目に見えない苦労が隠されている。
 「できたて飲むか、藤原のりか」。
何の宣伝だったか(缶チューハイ?)忘れたが、その言葉だけが妙に印象に残っている。
 「ゴーンタ、ゴンタのデリシャスカット。生肉おいしいデリシャスカット。お願い、お願い、食べさせてんか
というコマーシャルも、わが家が犬好きのせいか好評であった。
 テレビや新聞に1回の広告を載せるには莫大な費用がかかる。例えば、日本経済新聞の1ページを全部を買い取って広告をするには、1回で1850万円かかると聞いた。だから、コピーを依頼するほうも、依頼されるほうも真剣勝負なのだ。

2,発想の豊かさが求められるコピーライター
 コピーライターにはいったいどんな人が向いているのであろうか。それは小説家とも違う。新聞記者とも違う。第一に、人目を引きつける奇抜なアイディアを出せる着想力が求められる。
 例えば、「黄色い看板、プロミス!」のように、街にドデカイ看板がニョッキリ聳え立つ、という架空の世界をつくりだし、他社との強烈な差別化を印象付けるCM。実際にあんなドデカイ看板があるはずもない。また、背負ったドリンク剤がジェット噴射をして、ロケットのように飛んでいくのも強烈な印象を与える。そのほか、野球のボールを花嫁やOL、重役らが次々にキャッチボールをして、最後にトイレに座っている人のグラブに見事に収まる、というCMもおもしろかった。あまりのおもしろさに、それがSSkのCMであることに気がついたのは、何回も見たあとだった。そうかと思えば、「ファイトー、イッパーツ!リポビタンデD」などと、同じコピーを何十年も続けているロングラン型もある。
 また、コピーライターには、時代の流れを敏感に嗅ぎ分ける能力も求められる。日本が高度成長をしていたころ、「大きいーことは、いーいことだ!」という食品メーカーのコピーが一世を風靡したことがある。これなどは時代の流れを取り入れた、名コピーといえる。
 その一方で、化粧品や車の宣伝には、モデルに西洋人を多用し、わけのわからぬ外来語を並べ立てるだけというCMもある。なんとかならないかとも思うのだが、それで高級なイメージを植えつけることができるということは、いまだに日本人が西洋人にコンプレックスをいだいている証拠と言えるかもしれない。

3、コピーライターの現場
 一般に、広告主の希望するコピーを、そのイメージ通り作成するのは大変である。もちろんコピーライター一人で作るわけではない。カメラマン、写真の植字、レイアウト、音響効果を担当する人など、さまざまな人との協力でできあがる。広告業界は、見た目には華やかであるが、コピーライターの現場は、いつも〆切りに追われ、時間に追われる毎日の連続で、結構大変な職場であるらしい。そんな忙しさにもかかわらず、最近は女性のコピーライターも増えてきた。「劣悪な労働環境に恐れをなしている人は最初から広告業界などには来ない」という現ライターの声もある。
 しかし、自分の作ったコピーがテレビで放映され、新聞を飾り、雑誌に掲載された暁には、何ともいえない喜びがあるとも聞く。

職業選択のガイダンスに戻る

トップメニューに戻る