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最近読んだ「エスペラント図書」のリスト


読書記録 (96)
Kiun libron mi legis lastatempe? 

Bruna mateno (Franck Pavloff/ tr. Centre Culturel Nantes Esperanto)

『茶色の朝』  (フランク・パヴロフ作 /共同翻訳:ナンテ・エスペラント文化センター)


(19.0 x 11.2 x 0.2 cm: pp 12: 2002 年刊行)

Unuvorte
*「やり過ごさないこと、考えつづけること」(フランク・パヴロフ「茶色の朝」に寄せて…日本語版より)。フランスの政治を動かしたベストセラー寓話(日本語版のキャッチ・コピー)。


読書メモ
*いま手元にあるこの本は、昨年の夏、神戸に住んでおられた飾森さんから手渡された物で、ヨッテボリの世界大会で彼女のエスペラント友だちのクリスチアンヌさんから彼女がプレゼントされたもの。グループで共同翻訳したんだと。染色家・服飾家の飾森さんは、大会で親しくなった人たちにエスペラントをモチーフにした手染めのスカーフ贈っている。そのお返しだという。

*私の手元にこの本があるいきさつは、彼女が昨年の夏に足首を骨折したから。飾森さんいわく、「1ヶ月ほど入院して何もすることがなくなるから、この本を読んでみる。モデルの訳をファックスで送ってほしい」

*一通り目を通して、ナチスのやり口を分かりやすい寓話にしたものだなということが分かった。ファックスでの翻訳は途中までで飾森さんは退院、その後千葉へ転居、それまでになった。

*この夏、芦屋エスペラント会の野々村さんから「<茶色の朝>読みましたか?」とメールあり。この本がフランスの極右候補ルペンを倒す原動力になったと教えられた。今、日本では、小泉首相の靖国参拝固執、石原東京都知事による「君が代」押しつけ、などに見られる茶色的なものの密やかな浸透がある。街頭では、今また、大音響で軍歌をならす街宣車が我が物顔に横行する。この本が日本でもっと知られて、総選挙などで「否」の意思を示したい。

*それには、原本(1ユーロという)のようにもっと安価な日本語訳の本、あるいは、パンフレットの形のものが出回るべきである。大月書店刊の「日本語版(定価1,050円)」は、高橋哲哉氏のメッセージがあり分かりやすく素晴らしいが、メッセージなし、イラストもない質素なパンフレットのような物が100円前後で日本中に出回ると良いのだが...ちなみに、この自主出版のエスペラント版は定価2ユーロ、20頁の小冊子である。

* tralegis: 2003. 10. --.


本文から(前半部より)

*... 彼が自分のイヌを注射で殺さなければならないと告げたとき、私はちょとばかり驚いたが、それだけだった。もちろん、イヌが衰えるのは悲しいことだが、15才を越していたらやがて死ぬことは避けられない。
 「いや、僕にはあれが茶色だと言い張ることはできなくてね」
 「実際、ラブラドールは普通は茶色じゃないからね。でも、病気は何なんだい?」
 「病気じゃないんだよ。あいつは茶色じゃないんだ。それで十分なんだ」
 「何てこった。ネコの時と同じだな」
 「そう、同じだ」
 ネコのことは、もう私も知っていた。私は、まさに先月、少し野良っぽい私のネコを、白と黒のぶちのだが、処分しなければならなかった。ネコが増えすぎて我慢できなくなっていることは本当だったし、科学者たちによって出された結論は、茶色のネコを残すのが望ましいというのだからなおさらだ。ただ、茶色のだけを。あらゆる選別試験で、茶色だけが都市生活になじみ、生まれる子猫の数も少ないし、食べるえさの量もささやかなものである事が証明されたのである。ネコが問題であって、その問題を何とか完全に解決する必要があり、それで私たちは茶色以外のネコを根絶するという政令を受け入れたのだ。
 町の自警団が砒素入りの小さな丸薬を無料で配布し、餌に混ぜて食べさせると、それでネコはあっという間に死に追いやられたのだ。私は、実際、胸が締め付けられる思いだったが、すべてはいとも簡単に忘れてしまったのだ。...
   
(2004. 10. 10. 最初の書き込み。)

 

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