
| 最近読んだ「エスペラント図書」のリスト |
Bruna mateno (Franck Pavloff/ tr. Centre Culturel Nantes Esperanto)

本文から(前半部より)
*... 彼が自分のイヌを注射で殺さなければならないと告げたとき、私はちょとばかり驚いたが、それだけだった。もちろん、イヌが衰えるのは悲しいことだが、15才を越していたらやがて死ぬことは避けられない。
「いや、僕にはあれが茶色だと言い張ることはできなくてね」
「実際、ラブラドールは普通は茶色じゃないからね。でも、病気は何なんだい?」
「病気じゃないんだよ。あいつは茶色じゃないんだ。それで十分なんだ」
「何てこった。ネコの時と同じだな」
「そう、同じだ」
ネコのことは、もう私も知っていた。私は、まさに先月、少し野良っぽい私のネコを、白と黒のぶちのだが、処分しなければならなかった。ネコが増えすぎて我慢できなくなっていることは本当だったし、科学者たちによって出された結論は、茶色のネコを残すのが望ましいというのだからなおさらだ。ただ、茶色のだけを。あらゆる選別試験で、茶色だけが都市生活になじみ、生まれる子猫の数も少ないし、食べるえさの量もささやかなものである事が証明されたのである。ネコが問題であって、その問題を何とか完全に解決する必要があり、それで私たちは茶色以外のネコを根絶するという政令を受け入れたのだ。
町の自警団が砒素入りの小さな丸薬を無料で配布し、餌に混ぜて食べさせると、それでネコはあっという間に死に追いやられたのだ。私は、実際、胸が締め付けられる思いだったが、すべてはいとも簡単に忘れてしまったのだ。...
(2004. 10. 10. 最初の書き込み。)
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