
| 最近読んだ「エスペラント図書」のリスト |
La pelto (Hajlmar Soderberg/ tr. Sten Johansson)

15作品の題と気にいった作品のあらすじ
*毛皮の外套(la pelto)
…その年の冬はとても寒かった。医師のヘンクは友人のリチャルドにお金を借りに行く。途中で轍にはまって転んだところへ馬車が通りかかり、オーバーに穴をあけてしまう。リチャルドは毛皮の外套も貸してくれる。暖かい外套のせいでヘンクは幸せである。なぜ、生活を切り詰めて毛皮の外套を買っておかなかったのだろうと思う。そうすれば、自分の患者たちも見かけも立派な医師にもっと謝礼をはずんだことだろうに... 忘れられない秀作である!
*司祭パピニアーノ(la eklezia patro Papiniano)
…パリは美しくて生き生きした町である。ある夕べのこと、通りがかった馬車に引かれそうになり運良くアーク灯が立っている街角に逃れた私は、そこに立っていた司祭に話しかけられる。号外売りの呼び声で、話は「ドレイフュス事件」に及ぶ...
。
*影(laombro)
…夢の話。
*ふさぎ(spleno)
…叔母が亡くなって遺産を手にした今、もうこの先何の楽しみもなくなってしまい、死を待つばかりだと嘆く男の話。
*一杯の紅茶(taso da teo)
…深夜、客がパンチで酔っ払っている時に、紅茶を注文したため、周りの酔っ払いたちを怒らせてしまった話。
*チョウセンアザミ(la artiŝoko)
…私はグルメではないが、あの9月の美しい日の、チョウセンアザミとその時飲んだブルゴーニュ・ワインの味は今でもよく覚えている。その時友人と話したシアン酸の話も...
*罪の報い(la rekompenco de peko)
…ヒースの匂いがする少女と白衣の薬剤師の話。薬剤師に自作の詩を譲り、少女に聞かれたときに自分が作ったのではないと言ったため、薬剤師に少女をとられてしまう...
*歴史の教師(la instruisto pri historio)
…北欧の夕暮れは早い。喫茶店で窓の外を眺めながらもの思いにふけっていると、白髪で腰が曲がったかっての歴史の教師が通り過ぎていった。私が学校にはいって、初めて彼を見たときどんなに尊敬の念を抱いたことだったか。そして、クラスの全員が彼を笑いものにしたあの日も、べた雪が降る夕暮れ時だった... これも忘れられないお話!
*書記官(la aktisto)
…彼が死んだ。彼は物静かで心おだやかな男だった。でも、ちょっとピントが外れたところ(小さな弁が一つ頭の中で欠けている mankis al li eta klapo en la kapo)があった...
*殺す(mortigi)
…汝、殺すなかれ、と聖書に書かれている。でも、実際は、しばしば殺す必要が生じることを皆知っている。そんなのには何の罪も感じないが、でも、悪意あるいは気まぐれで殺した、小鳥とクモとキツネのことは、とりわけよく覚えている...
*賭博者(la ludantoj)
…死とは何か、自分の運命はどうなるのか、右へ行くべきか左へ行くべきかなどと思い悩んでいたイヴァン・グラスが、いつも負けてばかりいたポーカーで大勝ちする...
*青い錨(la blua ankro)
…今は成功して社交界に出入りするようになったファント氏の右腕には錨の刺青があった。
*ブロム(Brom)
…目もくらむほどまぶしい8月の朝8時、刑務所の大門が開き、所内で働いて得たお金を手にして、刑期を終えたブロムが出所した。
*不謹慎(la miskonduto)
…私は自分の一人ぼっちの部屋で孤独だ。ランプが音を立てて歌っている。どこかの階で「あの娘の名前は...」の歌をピアノで練習している。そのメロディーには小学4年生の時の苦い思い出がある。あの時は念じたものだ、「これは夢だ。僕は夢を見ているのだ」と... 最後の一行が素晴らしい、忘れられない一編!
*私の道にたそがれが訪れる(Krepuskas sur mia vojo)
…これは私が若い頃に書いた詩の一節である。私は若い頃から人生に多くを期待していなかった... 厭世観に満ちた、しかし詩的でもある一編!秀作である。
(2004. 8. 28. 最初の書き込み)
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