
| 最近読んだ「エスペラント図書」のリスト |
Mi ne estas Mona Lisa (Sigmond Julia)

15編の短編のうち、小生のお気に入りのタイトルとそのあらすじ
*「花の童話」…かって、戦争があった。戦争中には美しい話や良い話を含めて、色々なことがあった。というのも、困難な時にこそ本当の人間の姿を知ることができるから...
*「生涯の友」…その二人の老人はもう何年もの間、街の公園を一緒に散歩することにしていた。ペトロじいさんはとても元気だったが、ただ耳が遠いのが唯一残念なことだった。しかし、じいさんはそんなことにはお構いなく、大きな声で休みなく話すことにしていた。パウロじいさんは病気がちだった。歩くのも少し困難で杖に頼っていたし、よく咳をしたがそれが友人を悩ますことはなかった。小さな咳など聞こえなかったから...
*「集中治療」…三つの病室。九つのベッド。9人の死につつある人。幾度かののろうべき人生。医者達。しばしば起きる対立した診断。看護婦達。相づちをうってくれる、献身的な、でも決められたとおりのことしかしない。ほとんど常に看護の甲斐がない絶望的な病気。そして、死者が出ない日は一日たりとてない。...私は夜を徹して起きている。彼女はあと数日生きられるかどうかであろう。彼女はそのことを知っている。...
*「海よりも山が好きな人たち」…世間の人たちは、目が見えない人を助けるのは義務であるかのように、私が通りを横切るのを手伝ってくれるが、それで十分だと思うのか、何か話しかけてくれるようなことはまずない。去年の夏、少女が私の腕をとって道を横切るのを手伝ってくれた。私は彼女に海の話をした。もう一度海へ行きたいと。一度行ったことがある、海も美しいがでも私は山の方がずっと好きだと彼女は話す...
*「銀髪の人」…私は彼女を待っている。これまで、もう何年もの間、秋になると彼女はやってくる。私は彼女のおだやかな声を忘れることができない。誰も私に私の過去を聞いてはくれなかった。彼女はいつも新しい質問を用意していた。私は彼女にずっと秘密にしていた考えを語った。それが本当に自分の考えか何度か疑ったほどである。彼女の質問が私の中に新しい感覚を呼び起こしたかのようである。最初、私は私の返事に彼女が興味を抱くのが信じられなかった。「面白くなかったら質問なんかしないわ」と彼女は少し腹を立てたものである...
*「ノルウェーの夜」…もう20年前の出来事である。ノルウェーのトゥロムショで国際人形劇コンクールが行われた時のこと。私は B市の人形劇団に半年通ってエスペラントを手ほどきし、そのかいあって劇団はコンクールで優勝杯を手にした。幸せ一杯ですばらしいフィヨルドの観光も終え帰路についたのだが、何と、今もって分からないのだが、グループの雰囲気が一変し、その夜のホテルで私には部屋がないことが分かったのだ。若い二人の女優さんと同室で、ソファーの上で寝なければならない。悔しくて一晩中寝ないことに決め、私はノルウェーの夜の町にさまよいでた...
*「わたしはモナリザではないわ」…バスは混んではいなかったが、一人の男性がわたしの隣に座っていた。そのことは少しも困らなかった。だって、冬には隣同士に座って少しずつでも温めあった方が快適なのだから...バスが停まった。バスの中の人は入れ替わったが、わたしの隣の人はそのままだった。目のすみでその男の人をこっそりと盗み見してみた。わたしが知っている人のように見えた...
*「熊のプーさんとコブタとの間でありそうな会話(ヤノスさんとゾルタンさんに捧げる)」…
<やあ!プー>
<やあ!コブタ君>
<どうしてぼくがやってきたか分かるかい、プー>
<知らないよ、コブタ君、でも当ててみるよ。きっとぼくに蜂蜜の入った大きなつぼを持ってきたのだろう。どうもありがとう、コブタ君。君はぼくの一番の友達だよ>
<残念だけど、プー、君に蜂蜜を持ってきたんではないよ>...
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