
読書記録
(219)
Kiun libron mi legis lastatempe?
La eta princo (Antoine de Saint-Exupéry)
『星の王子さま』 (サン = テクジュペリ)

(21.6 x 17.5 x 1.1 cm: pp 93: 第3版; Kanada Esperanto-Asocio 社;カナダ;2010年)
( 2010年10月 KLEG 図書部より 1600円 )
Unuvorte
*これぞ愛蔵版、というべきハードカバーの美しい本。カナダのエスペランティストたちが心をこめ、第2版の訳に磨きをかけている。
読書メモ
*よく知られた美しい文章を、原作に近いテキスト、エスペラントで読めることを知ってもらえれば、エスペラントへの興味が一段と増すだろうと考え、この本を入門講座のテキストとして何度も利用させてもらったが、それは、 Pierre Delaire さんの訳(第2版;1981年)によるもの。ところどころで、原作がこうなのかな、ちょっと固い訳だなと思う箇所があった。この第3版を通読して、そんなことをほとんど感じなかったのは、「エスペラント文を完璧に、原作に出来るだけ忠実に」と、委員会(3人の改訂委員と2人と校正・改訂委員からなり、最終責任は Francisko Lorrain さん)を立ち上げ Delaire さんの訳に手をいれたからなのだろう。
*いつもは読みながら余白に鉛筆でメモを取るのだが、この本は印刷も装丁もあまりに立派すぎて書き込むのがためらわれた。別にノートを用意してメモを取った。
*裏表紙から(当然、1984年版にもない記述がある!)
アントワーヌ・ド・サン=テクジュペリは1900年フランスのリオンで生まれた。彼は有名な飛行士で、かつ、作家である。彼の小説で、彼は高貴な哲学を持つ、文民や軍人としての飛行士の英雄的な人生について記述している。
1944年7月、地中海上空を偵察飛行中に消息を絶った。「星の王子さま」と同じように、アントワーヌ・ド・サン=テクジュペリも、その時、何の痕跡も残さなかった。1988年という年に、しかしながら、漁師が偶然トロール網に彼の名前が彫られたブレスレットを見出した。そして、2000年に、海中から彼の飛行機の残骸が曳きあげられた。...以後、略
*あまりに有名なキツネの言葉
「さようなら」と、キツネがいいました。「さっきの秘密をいおうかね。なに、なんでもないことだよ。心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。かんじんなことは、目に見えないんだよ(内藤 濯:訳〔岩波書店〕)」
-Adiau! diris la vulpo. Jen mia sekreto. Ĝi estas tre simpla: oni bone vidas nur per sia koro. La esenco estas nevidebla per la okuloj.
*キツネの言葉
「おれはあんたをちょいちょい横目で見る。あんたはなんにもいわない。それも、ことばってやつが、かんちがいのもとだからだよ。...(内藤 訳)」
Mi rigardos vin oblikeve, kaj vi nenion diros. La lingvo estas fonto de miskomprenoj....
*王子さまの言葉
「きみの住んでるとこの人たちったら、おなじ一つの庭で、バラの花を五千も作っているけど、...自分たちがなにがほしいのか、わからずにいるんだ」と、王子さまがいいました。
「うん、わからずにいる...」とぼくは答えました。
「だけど、さがしているものは、たった一つのバラの花のなかにだって、すこしの水にだって、あるんだがなあ...」
「そうだとも」と、ぼくは答えました。
すると、王子さまは、またつづけていいました。
「だけど、目では、なにも見えないよ。こころでさがさないとね(内藤 訳)」
- Homoj ĉe vi, diris la eta princo, kulturas kvin mil rozojn en unu ĝardeno... kaj tamen ili tie ne trovas, kion ili serĉas...
- Ili ne trovas tion, mi respondis...
- Tamen ili povus ja trovi, kion ili serĉas, en unu sola rozo aŭ en iom da akvo...
- Certe, mi respondis.
Kaj la eta princo aldonis:
- Sed la okuloj estas blindaj. Necesas serĉi per la koro.
*Ritoj necesas. 「きまりがいるんだよ」
「そいつがあればこそ、ひとつの日が、ほかの日とちがうんだし、ひとつの時間が、ほかの時間とちがうわけさ。おれをおっかけるかりうどにだって、やっぱりきまりがあるよ。木曜日には、村のむすめたちとおどるんだから...」
*その他にメモした単語、言い回しなど
・karmezinkolora … 深紅色の karmezinkolora sinjoro 「赤黒っていう先生(内藤 訳)」
・papav/et/o … ケシ/ヒナゲシ
・ermeno … エゾイタチ(毛皮は白) 「白テン(内藤 訳)」
・basko … 裾(すそ) 「服のたれ(内藤 訳)」
・malmodestulo … 「うぬぼれ男(内藤 訳)」
・spriti … 「気のきいたことをいう(内藤 訳)」
・おとなって、まったくかわっているな、と王子さまは、旅をつづけながら、むじゃきに考えていました。
《La grandpersonoj certe estas tute strangaj.》 li pensis dumvoje. (2a eldono)
"La granduloj certe estas tute strangaj", li nur diris al si dumvoje. (3a eldono)
・maleoro … くるぶし
・tabureto … 掛台 ('-l-' と '-r-' のミスプリかと思った)
・malsovaĝigi … 'krei rilaton' (p. 66) (登場するキツネの説明!!!)
* tralegis: jun. 5. 2011.
(2011. 6. 11. 最初の書き込み。)
1冊前に戻る 「エスペラント図書」のリスト、へ
