
Apenaŭ papilioj en Bergen-Belsen (Trevor Steele)

あらすじ
*読書記録(9)のメモに「1960年代後半のドイツのことはこの本に書いた」とあるとおり、世界中で学生運動が盛んであった、1968年の秋から翌年の2月頃までのドイツ、ホルストハウゼン村にある聖ニコライ荘園が舞台。ここにある古い建物が、第二次世界大戦で、収容所での暴力により精神的に傷を負って社会復帰が困難となった、ロシア兵、ポーランド兵、ハンガリー兵などのリハビリのための施設になっている。施設は欧州各地にあり、英国の貴族の奥方 (damo) が設立した財団が管理している。
*英国人学生のマーク・ブライアントは26歳。教師として就職して、ドイツ語とドイツ文化をさらに勉強するというありきたりの方法をきらって、元受刑者(社会に適応できず、皆、何らかの犯罪を犯して刑務所暮らしを経験している)を集めたその施設の所長職の面接試験(インタビュー)を受ける。ドイツ語を話し、書くことがきできるがドイツ人ではいけない、という要件を満たしており、その職につくことで、ドイツに住み働きながらドイツ語がさらに勉強できる、と安易に考えて。
*ところが、見学に訪れたその施設はとても粗末で、そこの居住者らも社会復帰などとても望めそうにない連中ばかり。まだ、決めたわけでないからそのうちに断ろうと思っていたマークは、しかし、その職を引き受けてしまう。
*たまたまマークが管理委員の一人、サンダーさんのところに滞在しているときに、前任者の女性が急病で倒れてしまい、後継者がすぐにも必要となったからなのか、サンダーさんの、浮ついたところのない知的な娘さんのウルリケに会ったからなのか... しかも、英語の学習会には、アリスというセクスアピール満点の女性もいる。
*前任者は2年で病気で倒れてしまった。マークは予定している半年、果たして勤めを果たしおおせるのか。
*この本の題名となった句は、この施設の居住者で、文才のある元ポーランド兵の返事の中にあった。マークの「なんといったらいいか、もう少し教育的なもの、例えばコメディーとか(を書いてみたら)」に答えて、「マークさん、私はあてこすりなんか書きたくない。ベルゲン・ベルセンには、ほとんど美しい蝶々も見られない。でも、そこで、私達は一度ならず笑ったことさえあるんです。」と。
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