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BIBLIOGRAFIO-2


Mondoj

 … 「ラ・レヴーオ・オリエンタ」  2003年2月号 21頁(通巻、61ページ)

  この地球には色々な世界があって、色々な暮らしぶりがあるのだ。エスペラ ントが読めるおかげで、この素晴らしい世界を知ることができて私は幸せであ る。

  この本には、世界各地の現役の、老若あわせ30人のエスペランティストによ る34の短編小説が集められている。ハードカバーで愛蔵版といった趣のある製 本も良い。現役の、とわざわざ言うのはこの本が2001年編となっているから。 何カ国から30人なのか国の数を書けないのは、著者の中には生まれた国と現在 住んでいる国が違う人がいたり、「私は世界人だ」という人がいるから。東南 アジアの作家が一人も入っていないのは残念だが。

  この本はハンズリックさんのアイデアが即座に実行されて出来上がった本 で、彼のメールアドレスにあった作家に呼びかけて、インターネットで原稿を 集めている。そのせいでか、タイプミスが特定の作品に集中していたりする が、各作品の冒頭に小さい白地図をおき、著者の関係している場所を黒い点で マークさせ、地図の横には、著者の生年、星座、ペンネーム、好きな食べ物、 趣味、モットー、作品などの項目を並べ、それぞれの著者にコメントさせると いう工夫は秀逸である。これらへの回答に著者の個性が出ていてとても面白 い。例えば、星座にクロコディーロと書いた人がいるし(星占いに「わに 座」って?)、「二兎追う者は健康を得る」などというモットーを書く人もい る。この自己紹介がこの本の特徴の一つである。以下にいくつかの作品を紹介 し、一読をおすすめする。

  まず、秀作二つ。その一つは「葉っぱのフレディー」を思わせる「さくらん ぼう達」。皆と比べ少しばかり尻尾の長いさくらんぼうが、そのせいで鳥につ つかれて見掛けが悪くなり仲間にいじめられる。収穫の時が来て--、という年 齢関係なしに楽しめる童話。メルニコフさんのエスペラントはびっくりするほ どなめらかである。もう一つは、シュタールベルグさんの、美文というものが あるならこれこそ、という「家」と題する短編。子供の頃夏の別荘として過ご した田舎の家を、今は都会暮らしをしている女性が訪れる。幼なじみのその家 の持主である男が銃をたずさえて戸口で出迎える。家を燃やしてしまうからそ の前に見納めに来るなら、と言われて女性はやって来たのだが--。

  身につまされたのは、トーゴランドのグベグロさんの二作品。外国旅行から 帰ってくると、何かおみやげがないかと親戚や知人がドッと押し寄せてくると いう。外国には金のなる木(mono-UJO)があると信じている人たち(「金のな る木」)。もう一つは、私も戦後の小学校のことを思い出し涙ぐんだのだが、 グベグロさんが小学生だった頃、友達に「昼ごはんを食べに行こう」と誘われ た時の返事は「家を出る前に食べてきた」だったが、今、自分が先生になった 時、昔と同じように昼休みに食事に行かない子が教室にいる、と(「何も変 わっていなかった」)。シュピールホファーさんのや、カルプニーナさんのも 佳作である。ハンズリックさんのユーモラスなのも楽しめる。2002年版も是非 出してもらいたい。次には、ミスプリントを少なくして。(1月6日、2003年)





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